和洋中なんでもござれ! ビール大好き男が選ぶ「意外とビールに合うつまみ10」

 
 
 

自宅でも居酒屋でも、とにかくビールを愛する中川淳一郎氏が選んだ「意外と合うつまみ」とは(写真:中川淳一郎)

お酒のつまみには、それぞれのこだわりがあるだろう。「白ワインと生ガキの組み合わせは最高」と言う人がいたかといえば、「生ガキにはまったく合わない」と『美味しんぼ』の山岡士郎は言う。ワインに限らず、ウイスキー、焼酎、日本酒など、お酒の種類によって、定番のつまみというものは変わってくる。では、ビールはどうだろうか? ここでは、とにかく毎日大量にビールを飲み続けているネットニュース編集者の中川淳一郎氏が、これまでの経験値からはじき出した「意外とビールに合うつまみ10選」を振り返る。

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 ビールに合うつまみの定番としては、唐揚げ、焼き鳥、おでん、フライドポテト、ソース焼きそば、枝豆、ピザ、モツ煮込み、チーズ、刺身などが定番として思い浮かぶかもしれません。もちろん、それぞれの人にとって好みが千差万別なのは、百も承知。

 ここでは、年間1000リットルはビールを飲んでいる私が、実際にやってみたらうまかった、「意外とビールに合うつまみ」10選を紹介しましょう。なかには、「そんなの意外でもなんでもない!」と思うメニューもあるかもしれませんが、よりビールに合うようにするコツも一緒にご紹介します。

【1】生ハムバゲット

 

カイワレがアクセントになる「生ハムバゲット」(写真:中川淳一郎)

 バゲットを切り、オリーブ油を塗り、塩を振ってオーブントースターでカリカリにします。その上に生ハムとカイワレ大根を乗せる。カイワレの代わりにオリーブも合います。黒コショウをかけるのも良いでしょう。

【2】天丼

天丼も、ちびちび食べれば立派な“つまみ”になる(写真:中川淳一郎)

 天丼一杯をそのままつまみにするのはちと重い。スーパーや弁当チェーンや天丼専門店で天丼を買い、「エビ+インゲン+少量のご飯」「イカ+カボチャ+少量のご飯」「キス+ナス+少量のご飯」といった形でちびちびとかじります。つぼ付けや紅生姜、柴漬けも脇に添え、七味唐辛子をたくさんかけます。

【3】チャーシュー

ネギとタレの組み合わせがビールにぴったり(写真:中川淳一郎)

これは、柔らかく厚いタイプのものではなく、薄くて堅いタイプがいい。九州ラーメンの店に行くとあるようなタイプです。味付けはラーメンのタレです。薄いチャーシューに白髪ネギと万能ネギを細かく切ったものを乗せ、タレへ大胆に浸す。そのしょっぱさがビールによく合います。

【4】ハンバーガー

“追いマヨネーズ”でビールのつまみ度が格段にアップ (写真:中川淳一郎)

 ファストフードメニューの王様ともいえるハンバーガーですが、つまみにしてだらだらと飲むのにも向いています。冷たくなっていきますが、そうしたらレタスを抜いて電子レンジで少し温めた後、オーブントースターでバンズをカリカリにする。ビールにより合わせるために必要なのは、マヨネーズ。すでに塗ってあったとしても、追加するとよりつまみとしての実力が上がります。

【5】アクアパッツア

冷めても美味しいアクアパッツア (写真:中川淳一郎)

 呑兵衛は液体でもビールを飲めてしまうものですが、アクアパッツアのスープは魚とアサリのダシと塩とニンニクがよく効いていて、特にビールに合います。とはいっても、固形分も欲しいため、アクアパッツアがおススメ。味噌汁や吸い物は冷めてしまうと飲めたものではありませんが、アクアパッツアならあまり気にならない。若干塩を強めにした方がいいです。

【6】ガンボ

柔らかい鶏モモ肉がビールに合う「ガンボ」(写真:中川淳一郎)

 これもスープ+固形物のつまみ。アメリカ南部の料理ですが、柔らかい鶏モモ肉が滅法ビールに合います。オクラと小麦粉により、ほどよいとろみがついているものの、カレーほど重たくないのがビールのつまみとして優れています。そして、重要なのがタバスコ。これをかけると塩味と酸味と辛みがつき、よりビールに合うようになります。

【7】厚揚げ

野菜と一緒に鶏ガラスープで炒めるとしみじみ美味しい「厚揚げ」(写真:中川淳一郎)

厚揚げ単体でおでんや焼いたものもビールに合いますが、何かの野菜と一緒に炒めるのが尚良し。写真はモヤシと炒めたものです。味付けは塩胡椒、そして顆粒の鶏ガラスープ。モヤシから出る水分も良いつまみになります。

【8】ミカン

酸味がある柑橘類はビールとの相性よし(写真:中川淳一郎)

 コレは納得できない人もいるでしょうが、小ぶりのやたらと甘いミカンはビールに合うと思います。「生ハムメロン」「桃といちじく」等も酒に合わせることはあるため、ミカンも試しました。一房ずつ食べ、ビールを飲む。悪くありません。つまみがない時はミカンでも大丈夫だという心の安心感があります。なお、巨峰はまったく合いませんでした。

【9】ソフトシェルクラブフライ

皮と身の歯ごたえのギャップが楽しめる「ソフトシェルクラブ」(写真:中川淳一郎)

 脱皮した後の柔らかいカニをフライにしたもので、これもアメリカでよく食べられるものです。まぁ~どこからどう見てもビールのつまみですよね。これはアイリッシュパブで黒ビールとともに食べました。皮の少し抵抗を感じる歯応えと、フンワリした身のギャップが楽しめます。

【10】ニラ玉

間違いない美味さの「ニラ玉」(写真:中川淳一郎)

 九州でよくあるメニューですが、ニラに火を入れ、その後に玉子を入れます。写真では生玉子を鉄板の上でかき混ぜて火を入れていきますが、自宅の場合は、玉子焼き機でニラを炒め、その上に溶き卵を流してしまうのがいいでしょう。味付けのキモは、ゴマ油で炒め、塩と味の素をかけることです。少しだけ醤油を追加でかけるとよりビールのつまみっぽくなります。

 さあ、皆さん、素敵なビールライフを!


【プロフィール】
中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう):1973年生まれ。ネットニュース編集者、ライター。一橋大学卒業後、大手広告会社に入社。企業のPR業務などに携わり2001年に退社。その後は多くのニュースサイトにネットニュース編集者として関わり、2020年8月をもってセミリタイア。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『縁の切り方』(小学館新書)など。最新刊は『よくも言ってくれたよな』(新潮新書)



ソース/ Moneypost

文/ 中川淳一郎








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