大豆由来代替肉「ミラクルミート」のDAIZ、クールジャパン機構から20億円を調達——累積調達額は88億円に
発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」を開発・製造する DAIZ は28日、クールジャパン機構(海外需要開拓支援機構)から20億円を調達したと発表した。ラウンドステージは不明。同社は昨年4月のシリーズ B ラウンド以降、昨年末に飲食店チェーン運営の物語コーポレーション、今年に入って、日清食品ホールディングス(東証:2897)、日清製粉グループ(東証:2002)から調達している。今回の調達を受けて、同社の累積調達額は88億円に達した。
DAIZ は、熊本発のフードテックスタートアップだ。大豆の代謝に注目した独自の栽培法である特許技術「落合式ハイプレッシャー法」を開発した。この技術では、大豆の発芽中に、酸素、二酸化炭素、温度、水分などの生育条件にプレッシャーを与えることで酵素が活性化し遊離アミノ酸量が増加、大豆の旨味を引き出す。独自の膨化成形技術により、他の原料や添加物を何も足さずに、肉の様な食感を再現したミラクルミートを開発した。
DAIZ は2021年5月にアメリカ・ボストンに子会社 DAIZ USA Inc.を設立し、北米市場のマーケティング・営業活動や研究開発を展開している。また、アジアでは、2022年春にタイに向けミラクルミートを出荷を開始した。クールジャパン機構からの資金調達は、DAIZ の海外展開の加速を意図したものだ。調達した資金は、海外展開の推進に関わる研究開発・マーケティング・生産体制の強化・それらに必要な人材採用などに充てられる予定だ。
ソース/ BRIDGE
文/ BRIDGE 編集部